日々映画とドラマな週末

映画とドラマづけな日々の備忘録

映画『えんとつ町のプペル』感想 つまらないとするより得られるもの 

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出典 © 西野亮廣/「映画えんとつ町のプペル」製作委員会

えんとつ町のプペル」を観るひとはオシャレ

西野さんのサロンに入会したけど

「戦略的なマーケティングで勝ち組の西野さん」に敗北感を感じ

たった1ヶ月で退会した私が

 

2020年12月に公開された「えんとつ町のプペル」を観てきました。

 

12月30日の早朝一番の公演時間、

 コロナ第3波、変異種発見と物騒な中、朝から冷たい雨の割には

座席の30%ほど埋まっていました。

 

来観者は子連れの親子、男性・女性ともお一人様も多く

年齢層は30、40代くらいで身なりが整った、お金がありそうなオシャレな人ばかり。

 

この辺り、西野さんへ興味がある層(どんな人達を集めているのか)が

よくわかります。

 

因みに、中3(10代ド真ん中、イラストを描くのが好き)私の娘を

えんとつ町のプペル」に誘ったら

「画像が3Dだから観ない」とのことで、

10代枠にはまだハマらないみたいです。

 

という40代の私にいたっては、

えんとつ町のプペル」を映画館で見る予定はありませんでした。

 

というのも、上記で記したとおり

微妙に西野さんに対して苦手意識があるからです。

  • 顔がイケメン
  • 日本一大きいサロンを運営
  • 沢山の人に囲まれた人気者
  • 勿論、頭もいい

 

そして「お笑い芸人」であることをつけ足せば、現代の申し子すぎる。

天は二物を与えた人物という印象。

 

世の中の片隅にいる中年おばさんからしてみれば、

確実に話し相手にもしてくれないであろう人で

 

「ホイホイ尻尾を振って観たくない」というわけのわからない気持ちでいました。

 (結果、ブログのために足を運び、知名度に勝てなかった負け感あり)

 

勿論、「えんとつ町のプペル」の絵本を読むことなく

YouTubeの読み聞かせ動画や、クラウドファンディングのお祭り騒ぎも

横目で観つつスルーしていたので、

お話の内容についての予備知識はぼほゼロで映画を観ました。

 

で、観た結果どうなったかというと

「大、大、大感動」4回泣いて大満足。

 

そして「天から二物を与えられている西野さん」という

印象がガラリと変わり、

 

人を羨んでいる場合じゃないぞ

これから「ちゃんと」生きていこうと

 

「敗北感」より「清々い気持ち」で家路につきました。

 

 【目次】

 

キャスト・あらすじ (大きなネタバレなし)

原作は言わずと知れた
西野亮廣さんの57万部を売り上げた大ヒット作

絵本「えんとつ町のプペル

  • プペル(CV:窪田正孝)ハロウィンの夜にあらわれたゴミ人間
  • ルビッチ(CV:芦田愛菜)主人公の少年
  • ブルーの(CV:立川志の輔)主人公の少年の父
  • ローラ(CV:小池栄子)主人公の少年の母
  • スコップ(CV:藤森慎吾)鉱山出会う協力者

ストーリーは一言で

「暗く空が見えない町で、信じ続けた星を見つけるお話」

王道・単純なお話です。(基本、絵本ですからね)

 

えんとつと黒い煙で覆われた町のハロウィンの夜。そこに母と2人暮らしの
「ルビッチ」。

ルビッチは亡きお父さんの作ったある「紙芝居」が原因で「嘘つき」レッテルを貼られ

町の人たちから嫌煙されている。

そんな、ルビッチの元に突然現れた「ゴミ人間 プペル」

世間にはじかれ者の二人は友達になり「外の世界」「星」を信じて探す事を決める。

 

感想

第一印象、映像が綺麗です。

細い線で描かれた背景。

カラフルな色使いと「光」「寂しい町の雰囲気」の世界観へ、

違和感なく入り込めました。

 

冒頭、ルビッチとプペルが知り合ったシーンは「ハラハラシーン」なのですが

「ジェットコースター」みたいで大きい画面で見る価値ありです。

(若干、ハラハラシーン長すぎ感はありました。)

 

その後からはぐっと話に入り込んでしまい、

  • 喧嘩シーン
  • お父さんのシーン
  • 仲直りシーン
  • 最後

上記シーン4箇所で号泣しました。

今年一番泣いたかもしれません。

 

娘と見に行った「鬼滅の刃」より泣きました。

(因みに鬼滅はほぼ泣かずに観終わりました)

 

おすすめの挿入歌とフレーズ

プペルとルビッチのケンカシーンの挿入歌で、おすすめはこちら

秋山黄色さん。

私は初めて知りましたが、米津玄師さんっぽくて、歌詞がググッと入ってきました。

 


『映画 えんとつ町のプペル』 秋山黄色「夢の礫」劇中挿入歌ティザー映像

 

また印象に残る、心に刺さるフレーズもいくつか紹介

  • 友達=「隣にいてくれる人」
  • 高いことろは怖いけど登って見たら楽しい
  • 誰よりも「高いところ」を見続けろ
  • 信じて一人でも続けていれば「人は集まってくる」

これらのフレーズから

 「過去の挑戦と悔しさ、その結果」泥臭い西野さんの経験がみえてきます。

 どんな時に観るのがおすすめ?

「戦略的はマーケティングで成功している西野さん」に対して

斜に構えた感覚をもてば、いくらでもダメ出しは出てくるので

何かを批判したい時」に観るものOKかと

 

ですが、ここは純粋に

  • 挫けている時
  • やる気をなくしている時
  • 世の中何かおかしいと感じている時
  • ひとり寂しい時
  • イケてない自分を感じた時

背中をぐっと押してもらいたい時に観ると

必ず「プラス」効果を与えてくれる応援の映画になるはずです。

 

みんなが挑戦できななかった事を成し遂げた勇気と努力、

これからの時代を変えていく世代に向けたメッセージに共感して

 

「エンディングロール」でパチパチと拍手をしても

良いのではないでしょうか。

 

炎上・批判があるのは当たり前

エンドロールで立って身を乗り出して「終わっちゃったね」と
つぶやいた男の子。


えんとつ町のプペル」だから批判がでるのは当たり前、
伏線が回収されていないとか、設定がなんたらとか。

特に、えんとつ町のプペルは大勢の人が関わっているので。

・絵本は分業制で制作

クラウドファン参加者の皆様

・サロンメンバーの皆様

人の感情も色々です。 

 

映画に対する指摘部分も

・アニメーションに関係する人はイラスト

・制作でしたらストーリ展開

・大人の目線、子供の目線

観る人のポジションで批判も多様です。

西野さんにとって「えんとつ町のプペル」は
悔しさの対象(受けれいてくれなかった人たちにむけて)だったとしても

最後は、絵本なので「子供」に対してあって欲しいと思います。

 

子達がこの作品を見たとき

将来、西野さんと同じ様な「同調圧力」によって

自分を押し殺してしまう時に、勇気の糧になるような。

小手先のテクニックで考える大人より
エンドロールで身を乗り出す小さな男の子が沢山いた方が
良いのではないでしょうか

純粋に子供のエンタメとして、単純に楽しんだか

良い影響を与えているのか?
私はそこだけで評価するのもアリかと思います。

 

最後にまとめ

西野さんに感じていた敗北感を、

「嫉妬」と認め、

自分の人生を「ちゃんと」生きていこうと

 
この「ちゃんと」の部分に何が入るかは、人それぞれですが

素直にそう思った人の方が、きっとこの先、

変われるのではないでしょうか

今はあっち側にいる西野さんも、昔は周囲にはじかれてた

イケてないこっち側の人で、

西野さんなりの「ちゃんと」を貫き通して今があるんだなと。

因みに、私にとって「ちゃんとする」は
諦めずに、続ける」です。

あなたにとっての「ちゃんとする」は、
どんな事を思い浮かべますか?

そして、

鬼滅の刃」も「えんとつ町のプペル」も時代の節目を象徴した映画で

これからの世の中ってどんなの?を想像させてくれるものでした。

 

映画って時代に選ばれるものですね。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。